出張先のビジネスホテル、廊下に無いはずの自販機の稼働音が聞こえた話

約3分
出張先のビジネスホテル、廊下に無いはずの自販機の稼働音が聞こえた話
目次
  1. 仕事の定宿
  2. 最初に気付いた稼働音
  3. 翌月の出張でも、同じ時間に
  4. フロントに聞いてみた
  5. 音が止まる時刻
  6. 現在
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Yさん(仮名・38歳男性・東京の営業職)から届いた話。月に2〜3回泊まる地方都市のビジネスホテル6階の廊下で、毎晩深夜2時前後に、自販機の稼働音だけが聞こえる経緯。

仕事の定宿

Yさんは食品メーカーの営業職、関東から東北の取引先を担当している。月に2〜3回、東北地方の県庁所在地に出張する。
定宿は、駅近のビジネスホテル。築20年・全8階建てで、Yさんはほぼ毎回6階の角部屋を予約している。「会社の出張規定の上限内で、駅近で立地がいい。同じ部屋に泊まると、荷物の置き方も決まってきて楽です」

最初に気付いた稼働音

1年ほど前のある夜、Yさんが深夜2時頃にトイレに立った時。
「部屋を出てトイレに行こうとしたら、いつもは静かな廊下から、低い唸り音が聞こえました。自販機のコンプレッサーが回る、あの音です」

Yさんは廊下に出て、音の方向を確かめようとした。音は廊下の奥、エレベーターホールの方向から聞こえている。
「廊下を歩いてエレベーターホールまで行きました。でも、そこには自販機が無いんです。当然、稼働音もそこからは聞こえない。それなのに、部屋の中に戻ると、また同じ音が遠くから聞こえてくる」

翌月の出張でも、同じ時間に

翌月の出張で同じホテルに泊まった時。深夜2時前後に、また同じ音が聞こえた。
「2回目は、最初から廊下に出ずに、ベッドの中で耳を澄ましました。確かに、低い唸り音が、断続的に続いている。冷蔵庫の音とは違う、もっと大きいモーターの音です」

Yさんは、念のため、自分の部屋の冷蔵庫を確認した。冷蔵庫の音は、それより明らかに小さく、リズムも違った。

フロントに聞いてみた

3回目の出張のチェックアウト時、Yさんはフロントの夜勤明けの担当者に、それとなく聞いてみた。
「『6階の廊下って、自販機はないですよね?』と。担当者は『はい、6階には自販機は置いていません。自販機があるのは1階のロビー横と、3階のエレベーターホールだけです』と答えました」

担当者は、何か他に困ったことが、と聞いてきたので、Yさんは「いえ、勘違いでした」と話して切り上げた。
「夜中に廊下から自販機の音が、というのは、変な客に思われそうで、それ以上は聞けませんでした」

音が止まる時刻

その後の出張でYさんが観察したところ、音は毎回、深夜2時頃から1時間ほど続いて、3時前後に止まる。
音が始まるタイミング、止まるタイミング、ともにかなり安定している。Yさんは、ストップウォッチで開始と終了を計測したことがある、と書いていた。
「測定した3回とも、開始は2時5分前後、終了は3時2分前後でした。1時間弱、ほぼ同じ長さで聞こえます」

現在

Yさんは、引き続き同じホテルに月2〜3回泊まっている。音は今も聞こえる時と聞こえない時があり、聞こえない月もある、と。
「気にしないようにしているつもりですが、深夜2時前後にトイレに行く時は、つい廊下の方向に耳を澄ましてしまいます。聞こえると、ああ今夜は、と思う程度になりました」

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