最上階12階のマンションに、エレベーターの『26』ボタンがある話
Kさん(仮名・34歳男性・IT職)から届いた話。引っ越した横浜市内の築40年のマンションで、エレベーターのボタンに、存在しないはずの階数が表示されている経緯。
管理人としては、建物の物理的な構造に関する不思議な話は、心霊系とは別カテゴリで残しておきたい類で、Kさんの観察記録もそのつもりで記録した。
マンションの構造
Kさんが昨年引っ越したのは、横浜市内の築40年のマンション。地上12階建て。最上階の12階までが住戸で、屋上は出入り禁止になっている。
引っ越し前の内見の時点で、Kさんはエレベーターに乗った。古いタイプのエレベーターで、階数表示は液晶ではなく、機械的な押しボタンとランプだった。
ボタンを見ると、1から12までが縦に並んでいた、その下に「26」と書かれたボタンが1つだけあった。
不動産会社に聞いた
内見の時に、不動産会社の担当者にこのボタンについて聞いた。担当者は少し戸惑った様子で「確認します」と答え、後日連絡してきた。
担当者からの回答は「無効ボタンです。押しても何も起こりません」というだけだった。なぜ無効ボタンが付いているのか、撤去できないのかについては、回答が無かった。
建物自体は気に入っていたので、Kさんは契約して引っ越した。
住んでからの観察
住み始めてから、エレベーターを使う度にボタンを観察するようになった。
「26」のボタンは、他のボタンと同じ素材・同じ大きさ。後付けで貼り付けたものではなく、最初から組み込まれているように見える。
他の住人がそのボタンを押しているのを見たことはない。Kさん自身も、最初の半年は押さなかった。
半年経った頃、一度だけ押してみた。ボタンは押し込めた。ランプは点かなかった。エレベーターは動かなかった。10秒ほどで、Kさんは1階のボタンを押し直した。
管理会社への問い合わせ
気になって、管理会社にも問い合わせた。回答は不動産会社と同じだった。「無効ボタンです」。理由については「設計時の仕様で、現在は使用していません」とだけ。
Kさんは、設計図を見せてほしいと頼んだが、それは断られた。
マンションの古参住人(30年以上住んでいる70代男性)にも聞いた。その人は「あれは昔からある。気にしたことはなかった」と答えた。
Kさんは現在もそのマンションに住んでいる。「26」のボタンは、毎日視界に入る。住んでいる中で、特に怖い経験はない。ただ、毎日視界に入るのが、ずっと気になっている、という。